2025.07.23
相続人の種類と順位?〜相続円満の知識〜
相続円満相談室からお客様への知識として、正しい知識をお伝えさせていただきます。 相続は、被相続人の死亡により、これと一定の関係にある者を相続人とし て自動的に開始されます。 誰が相続人となるのか、その相続人がどのような順位で相続するのかは、民法887条〜890条でちゃんと規定されています 。 【相続人は誰になるのか】 (配偶相続人・血族相続人) 民法では、被相続人との関係で直接的かつ固有の相続権を有する者として (1)配偶相続人(被相続人の配偶者) (2)血族相続人(被相続人と血のつながりのある者) を規定しています。 この両者が、「欠格」「廃除」「相続放棄」等によって相続権を失わない限り、所定の順位で被相続人の遺産を共同相続することになります。 (A)配偶相続人 配偶者は常に相続人となります。血族相続人がいるときは、最先順位の血族相続人とともに常に共同相続人となり、血族相続人がいないときは、配偶者が単独相続人となります。 血族と同順位とは配偶者は常に相続人となることを意味します。(相続分の割合は、配偶者が血族関係のどの順位者と共同相続するかの組み合わせによって異なります) 配偶者が相続人となりうるためには、婚姻届を出した夫婦でなければならなりません。(内縁の妻はダメということ)その理由は、相続人が戸籍から推定しうる状態でなければ、取引の安全を害するからです。 【事例ー夫婦が同時に死亡した場合】 子供がいなくて、いずれの直系尊属も死亡しているH・W夫婦が、同じ船に乗って事故で同時に死亡しました。夫婦のいずれにも数人の兄弟姉妹がいます。相続人となるべき者は誰になるでしょうか? 【回答】 同時死亡ということで、HとWは相互に他方を相続することはなくなります。 したがって、Hについてはその兄弟姉妹が、Wについてはその兄弟姉妹がそれぞれ相続人になります。 【事例ー内縁の配偶者がいる場合】 HとWは別居してから50年経過していますが、離婚届は出されていません。Hが死亡しましたが、 Hには30年以上も夫婦同然に一緒に暮らし、最後まで病弱のHを介護してきた内縁の女性Xがいます。 この場合Hの遺産はすべて戸籍上の妻Wに取られてしまうでしょうか? 【回答】 HとWは50年以上も事実上の離婚状況にあります。そういう状況の中で、30年以上も暮らしてきたようなはっきりとした内縁の配偶者がいる場合は、その者に配得者としての相続権を認めてもよさそうな気もします。 しかし、相続により遺産が誰のものになるかは、取引の安全性を考えないといけません。 内縁関係はその存在を外部からは必ずしも知り得ないものとして、相続法上の効果は与えられないことになっています。 (B) 血族相続人(887条1項・89条1項) 血族相続人の順位は、「1子 →2直系尊属→3兄弟姉妹」の順番です。 先順位の相続人が1人もいないときには、次順位の者がはじめて相続人 となります。 ー子(887条1項)ー 被相続人の子である限り、第1順位の血族相続人となります。 実子(矯出子非嫡出子)か養子(普通養子、特別養子)かは問いません。 出生の順序も問いません。子が第1順位であるということは、子(又はその代要者)が1人でもいればその人だけが相続人となり、次順位以下の血族は相続人とならないことになります。 ー直糸尊属(889条1項1号)ー 被相続人に子(又はその代襲者)が1人もいない(又は相続権を失っている)ときは、第2順位である被相続人の直系尊属が血族相続人となります。 直系尊属の全員が相続人となるのではなく、親等の近い者だけが相続人となります(889条1項1号ただし書)。 父母、祖父母のいずれもが生存しているときは、父母だけが(共同)相続人となります。祖父母は、父母の双方が死亡しているときにはじめて遡って相続人となります(後に述べる代襲相続人ではない)。 被相続人が養子である場合、その養子は、特別養子でない限り、縁組をしても実方親族との血縁関係は断絶しないので、その者の直系尊属には実方の直系尊属と養方の直系尊属の両方が含まれます。 ー兄弟姉妹(889条1項2号)ー 第2順位の直系尊属が1人もいなければ、最後に第3順位の兄弟姉妹が血族相続人となります。 ただし兄弟姉妹の相続人は、遺留分を有さず(1028条)、相続人廃除の対象ともならない(882条)点で、前順位者の相続人と異なります。兄弟姉妹も、実方のほかに養方の兄弟姉妹も含まれることに注意しましょう。 【事例ー養子が被相続人でその兄弟姉妹が相続人となる場合】 子供のいない甲夫婦が、ある乙夫婦の子Aを普通養子とし、次に夫婦の子であるBとHのうちHを普通養子にしました。その後に縁組を解消させないまま、甲夫婦は死亡し、さらに夫婦も死亡しました。その後、配得者も子供もいなかったHについて相続が開始しました。相続人となるのは誰になるでしょうか? 【答え】 養子縁組が絡むやや複雑な事案でありますが、結論からいうと「AとB」が民法889条1項2 号によって相続人となります。 Hの亡養父母である甲夫婦を経由する養子としての兄弟がAであり、Hの実父母である亡丙夫婦を経由する実子としての兄弟がBということになります。 今日はここまで! 相続円満相談室の相続の基礎情報でした。 相続の現場からは以上でーす! ☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆ 相続円満相談室 行政書士 内川良太郎 倉敷市白楽町539-1古城ビルA棟101 TEL 086-442-9558 FAX 086−442−9448 MAIL souzoku@mx4.kct.ne.jp *☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:☆*:;;;: