2026.07.03
相続での兄弟争いが起こらないと思っているのは勘違い?!ー【倉敷市】で相続を円満に進める相続の専門家は相続円満相談室
こんにちは。 「うちの兄弟は仲が良いから、相続で揉めるなんてあり得ない」 そう断言できる方にこそ、少しだけ耳を傾けていただきたい現実があります。 悲しいことですが、相続が始まった途端、昨日まで普通にLINEをし合っていた兄弟が、一瞬にして「他人以下の敵」に変貌してしまうケースは珍しくありません。 なぜ、血を分けた兄弟がそこまで激しく争ってしまうのか。 今回は、綺麗ごとを一切抜きにして、「兄弟間で相続トラブルが勃発する本当の理由」を、AIの教科書的な説明ではなく、人間の生々しい心理から分析します。 最後には、私たち倉敷市民が今すぐ心に留めておくべきメッセージも添えました。 理由1:「平等」という言葉の解釈が、兄弟で全く違うから 法律(民法)は、兄弟の相続分を「きっちり等分(半分ずつ)」と定めています。一見するとこれ以上ない平等に思えますよね。しかし、当事者たちの本音は違います。 長男・長女の言い分:「親の面倒を近くで見てきたのは自分だ。法事の手配や、実家の維持管理の苦労を考えたら、自分が多くもらうのが当然だ」 次男・次女の言い分:「法律で半分って決まっているんだから、きっちり半分もらう権利がある。これまでの苦労は、親子なら当たり前のことでしょ?」 このように、「これまでの貢献度」を評価してほしい兄姉と、「法律上の数字」を盾にする弟妹の間で、決定的なズレが生じます。親という「絶対的なクッション」がいなくなった瞬間、このズレが一気に爆発するのです。 理由2:実家という「切り分けられない財産」しかないから 兄弟の争いを決定決定づける最大の物理的要因は、財産のほとんどが「実家(不動産)」という点です。 現金なら1円単位できれいに山分けできます。しかし、実家を文字通り半分に叩き切ることはできません。 「長男が実家を継ぐなら、その分、次男に現金を払う(代償分割)」という解決策もありますが、長男にそんなまとまった手持ち資金がないことがほとんど。 結果として「実家を売って現金にして分けよう」という話になりますが、そこに「思い出の詰まった実家を売りたくない」「自分が今もそこに住んでいる」という感情や事情が絡むと、話し合いは完全にデッドロック(立ち往生)します。 理由3:「配偶者(嫁・婿)」という、利害関係のない第三者が参入するから これが実は、現場で最も多い「泥沼化の引き金」です。 最初は兄弟2人だけで、それなりに譲り合って話し合っていたとします。しかし、それぞれの自宅に帰った後、配偶者からこんな一言を吹き込まれるのです。 「あなた、お義兄さんに遠慮しすぎじゃない? こっちだって子供の学費や住宅ローンで大変なんだから、もらえる権利は1円残さず主張しなさいよ。弱気になって損したら許さないからね」 配偶者からすれば、亡くなった親に対する恩義や、兄弟間のこれまでの思い出なんて1ミリも関係ありません。純粋に「我が家の家計に入るはずの財産」というシビアな目線で見ています。 パートナーから「頼りない」と言われたくない兄弟は、急に態度を硬化させ、裏で弁護士の知恵を借り、次の話し合いからまるで別人のように冷徹な主張を始めることになります。 倉敷市民のみなさんへ届けたい、大切なメッセージ 美観地区の白壁に代表されるように、私たちの住む倉敷市は「古い歴史や文化、そして家並み」をとても大切に守ってきた、素晴らしい街です。 しかし、だからこそ他地域以上に「代々受け継いできた、簡単には手放せない・切り分けられない古い土地や実家」が、各家庭に多く残されているという側面もあります。 「うちは普通のサラリーマン家庭だから、揉めるほどのお金はない」 そうおっしゃる倉敷のご家庭が一番危ないのです。何度も言うように、争いは「お金が多いから」起きるのではありません。「分けにくい財産(倉敷の土地や家)しかないから」起きるのです。 令和6年から始まった「相続登記の義務化」によって、国からは「早く名義変更をしなさい」とタイムリミット(3年以内)を突きつけられています。焦って手続きを始めようとして、兄弟の絆が破滅に向かっては元も子もありません。 どうか、「まだ親が元気だから」と話を先送りにしないでください。 親御さんが元気な今だからこそ、お盆や正月、家族が倉敷に集まるタイミングで、「これからの倉敷の実家、どうしていく?」と、みんなで笑顔で本音を話し合ってみてください。 残される兄弟が、これからも仲良く倉敷の街で生きていけるように。それを用意しておくことこそが、親から子へ贈る、本当の意味での「最後の遺産」になるはずです。