相続コラム(一覧)

  • HOME
  • 相続コラム(一覧)
  • 【倉敷市市街化調整区域】売れない・貸せない実家を「負動産」にしないための相続対策

    2026.07.21

    【倉敷市市街化調整区域】売れない・貸せない実家を「負動産」にしないための相続対策

    倉敷商業高校前のバス停の前で、相続専門の行政書士をしている相続円満相談室の内川良太郎です。 「家族に笑顔を!あなたに安心を!」を合言葉に、倉敷の地で相続前から相続後まで、ご家族が円満に手続きを進められるようお手伝いをしています。 また、倉敷市役所建築指導課の後援(共催)を受けて、倉敷市内の空き家や相続の問題を解決する無料相談活動もおかげさまで4年目を迎えました。 その相談現場で、近年特に増えているのが「市街化調整区域にある実家」についての切実なお悩みです。 「親が亡くなって実家を相続したけれど、売りたくても売れない…」 「貸そうと思っても、借り手が見つからない…」 放置すれば、家は傷み、雑草が生い茂り、固定資産税だけがかかり続ける「負動産(ふどうさん)」になってしまいます。 今回は、倉敷市役所に27年間勤めた元行政職員の視点も交えながら、市街化調整区域の実家を負動産にしないための相続対策をお話しします。 ■ なぜ「市街化調整区域」の実家は売れにくいのか? そもそも「市街化調整区域」とは、街づくり(都市計画)のルール上、「なるべく建物を建てず、自然や農地を残しましょう」と指定されている地域です。 そのため、一般的な土地と違って、以下のような厳しいハードルが存在します。 誰でも自由に家を建て直したり、買い直したりできない(建築許可の制限) 買える人が「特定の条件を満たした人」に限られる場合がある 銀行の住宅ローン審査が通りにくい(担保評価が低く見られがち) 倉敷市内でも、利便性の高い市街地(市街化区域)と調整区域とでは、不動産としての流動性に大きな差が出ています。さらに郊外の古い団地などでは空き家が急増しており、売却に非常に苦労されているのが現実です。 これから先、人口減少・少子高齢化・未婚化が進む日本の未来において、「市街化調整区域の不動産が放置されやすい」という事実は、避けて通れない現実として受け止めなければなりません。 ■ 「放置」が一番の禁物!時間が経つほど状況は悪化する 調整区域の実家を相続した時、一番やってはいけないのが「とりあえず様子見で放置すること」です。 相続手続きや不動産の問題は、時間が経てば経つほど以下のように状況が悪化していきます。 認知症のリスク: 相続人の誰かが認知症になると、売却や解体の契約自体ができなくなる 数次相続のリスク: 放置している間に相続人が亡くなり、権利関係がネズミの算式に枝分かれして複雑化する 家の劣化と管理責任: 近隣クレームや、将来の解体費用・遺品整理費用が膨れ上がる 「何とかしたいけれど、何から手をつけていいか分からない」 そうやって問題を後回しにしているうちに、もつれた紐のように解けなくなってしまうのです。 ■ 相続円満相談室ができること〜トータルな出口戦略〜 市街化調整区域の不動産対策で大切なのは、単に「法務局で登記を変える」ことだけではありません。 そもそもどのような用途なら建築許可・利用許可が出るのか(元行政職員としての知識) 家の中に残された大量の荷物(遺品)の片付けや処分 建物を壊す場合の解体業者の手配と費用の見積もり 信頼できる地元業者(開成不動産など)を通じた管理や売却のサポート 相続税や資金準備、家族信託などの生前対策 相続円満相談室では、相続登記のことから相続税、片付けから解体まで、お客様の相続と不動産の出口戦略をトータルでご案内しています。 「うちの実家、調整区域なんだけど、将来どうしたらいいんだろう…」 そう思われたら、手遅れになる前にぜひ一度ご相談ください。 無料相談を実施しておりますので、お気軽にお声をかけていただければ幸いです。 お客様のお話にしっかりと耳を傾け、一番良い着地点を一緒に探してまいります。   倉敷の街と、皆様の家族の笑顔を守るために! 相続円満相談室の現場からは以上でーす!

  • 認知症の配偶者がいる家庭の相続対策|公正証書遺言と生前贈与を組み合わせた事例

    2026.07.17

    認知症の配偶者がいる家庭の相続対策|公正証書遺言と生前贈与を組み合わせた事例

    先日、父親、認知症の母親、息子さん一人というご家族の公正証書遺言作成をお手伝いしました。 公証人と証人2名の立会いのもと、父親ご本人の意思を確認し、無事に公正証書遺言が完成しました。 今回の相続対策の大きな目的は、父親が先に亡くなったときに、認知症の母親が多くの財産を相続することで、家族が財産管理に困らないようにすることでした。 認知症の配偶者がいる家庭では、単に法定相続分どおりに相続させることが、必ずしも家族にとって最善とは限りません。 遺言書がなければ、母親と息子で遺産分割協議が必要になる 父親が亡くなり、相続人が母親と息子一人の場合、法定相続分は原則として次のとおりです。 母親 2分の1 息子 2分の1 しかし、法定相続分は「必ずその割合で分けなければならない」という意味ではありません。 相続人全員で遺産分割協議がまとまれば、異なる割合で分けることもできます。 問題は、母親の認知症が進み、遺産分割協議の内容を理解して判断できない場合です。 この場合、母親に代わって息子が勝手に遺産分割協議へ署名することはできません。 原則として成年後見人等の選任が必要になり、息子自身も相続人であるため、利益相反の問題から特別代理人等の検討が必要になることもあります。 一度成年後見制度が始まると、父親の相続手続きが終わっただけで終了するとは限りません。 母親が亡くなるまで、財産管理や家庭裁判所への報告が続く可能性があります。 公正証書遺言で息子へ財産を承継させる 今回のご家族では、父親が元気で判断能力のあるうちに、公正証書遺言を作成しました。 遺言によって財産の承継先を具体的に決めておけば、父親の死亡後、原則として母親を含めた遺産分割協議を行わずに相続手続きを進められます。 公正証書遺言は、遺言者が公証人と証人2名の前で遺言内容を伝え、公証人が遺言者の真意と判断能力を確認して作成します。原本は公証役場で保管され、家庭裁判所の検認も不要です。 今回も、父親ご本人が財産の内容や遺言の意味を理解していることを、公証人が直接確認したうえで作成されました。 家族が希望しているだけでは、公正証書遺言は作れません。 あくまで遺言をする父親本人の意思が中心です。 不動産は相続時精算課税制度を利用して生前贈与 今回の対策では、公正証書遺言だけでなく、父親名義の不動産を息子へ生前贈与しました。 贈与税については、相続時精算課税制度を選択しています。 相続時精算課税制度は、一定の要件を満たす父母や祖父母から、子や孫へ財産を贈与する場合に選択できる制度です。 令和6年1月1日以後の贈与では、年間110万円の基礎控除が設けられています。さらに、基礎控除後の金額について、累計2,500万円までの特別控除を利用できます。特別控除を超えた部分には、一律20%の贈与税がかかります。 ただし、相続時精算課税は「贈与すれば相続税がかからなくなる制度」ではありません。 父親が亡くなったときには、原則として贈与財産を相続税の計算へ加えて精算します。 今回この制度を使った主な目的は、単なる節税ではなく、父親が元気なうちに不動産の所有者を息子へ移し、将来の管理や処分をしやすくすることでした。 なぜ遺言だけでなく生前贈与も行ったのか 公正証書遺言があれば、父親の死亡後に不動産を息子へ相続させることは可能です。 それでも生前贈与を選んだのは、相続発生後の不確実性を減らすためです。 父親が亡くなった後では、 遺言の内容をめぐる家族間の意見 遺留分の問題 相続税の申告 不動産の管理や売却 母親の介護費用の確保 などを同時に考えなければなりません。 父親が判断できるうちに不動産の承継を済ませることで、誰が管理するのか、今後どう活用するのかを明確にできます。 ただし、不動産の生前贈与には、贈与税だけでなく、登録免許税、不動産取得税、司法書士費用などもかかります。 相続による取得より税負担が高くなることもあるため、すべての家庭に適する方法ではありません。 「母親に財産を渡さない」だけでは危険 今回の対策で最も注意したのは、認知症の母親の生活を守ることです。 認知症だからという理由だけで、母親の取得分をゼロにすればよいわけではありません。 母親には今後、 生活費 医療費 介護施設費 自宅の維持費 葬儀や身の回りの費用 が必要になります。 息子へ財産を集めても、息子がその財産から母親の生活を確実に支えなければ、対策としては不十分です。 遺言書では財産の承継先だけでなく、母親の生活費をどのように確保するかまで考える必要があります。 例えば、預貯金の一部を母親へ相続させる、息子が母親の生活費を負担することを家族間で確認する、生命保険や家族信託を組み合わせるなどの方法があります。 配偶者には遺留分がある 公正証書遺言を作成しても、配偶者の権利を完全に消せるわけではありません。 配偶者には遺留分があります。 相続人が母親と息子一人の場合、母親の法定相続分は2分の1です。その半分に相当する、遺産全体の4分の1が母親の遺留分となるのが原則です。 母親本人に判断能力がなければ、成年後見人等が母親のために遺留分侵害額請求を検討する可能性もあります。 また、息子へ行った生前贈与も、その時期や目的、当事者双方の認識などによっては、遺留分を計算する際の基礎財産に含まれる可能性があります。 そのため、 「生前贈与しておけば、配偶者の遺留分から外せる」 とは限りません。 公正証書遺言、生前贈与、相続税、遺留分は、それぞれ別のルールで動きます。 一つの制度だけを見て判断するのは危険です。 相続時精算課税を選択する前の注意点 相続時精算課税制度は、一度選択すると、原則として同じ贈与者からの贈与について暦年課税へ戻すことができません。 また、不動産の価値が将来下落しても、相続税の計算では原則として贈与時の価額を基に計算されます。 反対に、将来値上がりする不動産であれば、贈与後の値上がり部分を相続税の対象から切り離せる可能性があります。 選択時には、少なくとも次の点を比較すべきです。 不動産の現在の評価額 将来の値上がり・値下がりの可能性 贈与税と相続税 登録免許税と不動産取得税 贈与者の生活資金 受贈者が不動産を管理できるか 配偶者の遺留分 将来売却した場合の譲渡所得税 節税額だけで判断すると、かえって家族全体の負担が増えることがあります。 認知症になる前でなければできない対策がある 相続対策で最も重要なのは、財産額よりも本人の判断能力です。 父親が認知症などにより遺言内容を理解できなくなれば、有効な遺言書を新たに作ることはできません。 不動産の生前贈与も契約ですから、贈与者本人に契約内容を理解できる判断能力が必要です。 「もう少し先で考えよう」と家族が先延ばしにしている間に、選べる対策がなくなることがあります。 今回のご家族は、父親が自分の意思を明確に伝えられる段階で相談に来られました。 そのため、 公正証書遺言 不動産の生前贈与 相続時精算課税制度 母親の生活資金の確保 将来の不動産管理 を一つの計画として考えることができました。 まとめ|相続対策は「誰に渡すか」だけではない 認知症の配偶者がいる家庭では、法定相続分どおりに財産を取得させることで、不動産や預貯金の管理が難しくなる場合があります。 その対策として、公正証書遺言や生前贈与は有効な選択肢になります。 しかし、重要なのは単に母親の相続分を減らすことではありません。 母親の生活と介護をどう守るか 誰が不動産を管理するか 成年後見制度が必要になる可能性 配偶者の遺留分 贈与税、相続税、登記費用 二次相続まで含めた家族全体の負担 を一緒に考える必要があります。 公正証書遺言を一通作れば、すべてが解決するわけではありません。 また、相続時精算課税制度を利用すれば、必ず節税になるわけでもありません。 それぞれの家庭の財産、家族関係、健康状態、介護方針を確認し、相続後に家族が困らない形を作ることが、本当の相続対策だと考えています。 ※本記事は、ご本人の特定につながらないよう、家族構成や財産内容の一部を一般化しています。また、相続時精算課税、遺留分、生前贈与の取扱いは個別事情によって異なります。実行前に税理士、司法書士、行政書士、弁護士など各分野の専門家へ確認してください。

  • 認知症の方がいると相続登記が思うようにならない現実と対策方法!

    2026.07.13

    認知症の方がいると相続登記が思うようにならない現実と対策方法!

    こんにちは!倉敷市で相続専門の行政書士をしております、「相続円満相談室」の内川良太郎です。 今日も児島エリアのお客さまから、非常に切実なご相談をいただきました。 瀬戸大橋のふもと、昔ながらの立派なおうちや歴史ある土地が多い児島地区ですが、実は今、「何代も前の名義のまま放置されていた実家」に関するトラブルが激増しています。 今回ご紹介するのは、「おじいちゃんの名義のままだった実家をいざ整理しようとしたら、相続人のひとりが認知症になっていた」というケースです。 「まさに今、うちがその状態かも…」という方も、「将来そうなるかも…」と不安な方も、児島の地域性を踏まえながら、どう解決すべきか、そして「どうしておけば防げたのか」まで、分かりやすくお話ししますね。 実際にあった相談:おじいちゃん名義の実家と、認知症の相続人 児島地区にお住まいのAさん(50代)からのご相談でした。 お父様が亡くなり、児島にある実家をどうにかしようと登記簿(名義)を調べたところ、なんと亡くなったおじいちゃん(明治生まれ)の名義のままになっていることが発覚。 法律上の相続人は、Aさんのお父さんのきょうだいである「3人の子どもたち」になります。 しかし、そのうちのお一人(Aさんのおばさん)が、数年前から認知症を患い、現在は施設に入所されている状態でした。 【今の状態】なぜ、そのままでは進められないのか? 不動産の名義を変更したり、売却したりするには、相続人全員で「誰がどの土地をもらうか」を話し合う「遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)」をしなくてはなりません。 しかし、法律では「物事の判断が正しくできない状態(意思能力がない状態)」の方が行った合意は無効とされてしまいます。つまり、認知症のおばさんを抜きにして話し合ってもダメですし、おばさんに無理やり書類にハンコを押してもらっても、その手続きは通らないのです。 今この状況なら、どうしたらいい?(解決へのステップ) では、Aさんたちはどうすればいいのでしょうか。解決策は主に2つあります。 ①「成年後見人(せいねんこうけんにん)」を立てる おばさんの代わりに法律的な判断や手続きを行う「成年後見人」を家庭裁判所に選んでもらいます。後見人が決まれば、その人がおばさんの代理として遺産分割協議に参加できるようになり、手続きを進めることができます。 ここに注意!: 後見人は一度選ばれると、おばさんが亡くなるまでずっとサポートが続きます。また、司法書士や弁護士などの専門家が選ばれた場合、毎月の報酬(費用)が発生し続けるため、慎重な検討が必要です。 ② 法定相続分でいったん「共有名義」にする 話し合い(遺産分割協議)をせず、法律で決められた割合(3分の1ずつ)で、とりあえず3人の名義に変更する方法です。これなら認知症の方がいても手続き自体は可能です。 ここに注意!: 名義を3人の共有にしてしまうと、将来その実家を「売りたい」「解体したい」となった時に、また認知症のおばさんの同意(=後見人)が必要になり、問題を先送りにするだけになってしまいます。 児島エリアの土地や建物は、親族の思い入れが強い物件も多く、手続きを焦って親戚間でギクシャクしてしまうのは一番避けたいところです。Aさんのケースでは、ご親族の生活状況や今後の実家の活用方法をじっくり伺い、最も負担の少ない形で後見人の手続きを進めるサポートをさせていただきました。 ぶっちゃけ、どうしていれば良かったのか?(事前の対策) 今回のトラブル、実は「おじいちゃんが亡くなったとき」、あるいは「おばさんが認知症になる前」であれば、こんなに苦労せずに解決できていました。 もしタイムマシンがあるなら、以下の2つのどちらかをしておくべきだったのです。 対策1:おじいちゃんが亡くなった時点で、すぐに名義変更しておく 「名義変更はお金もかかるし、身内だけだから後でいいや」と放置したことが全ての引き金です。2024年4月から「相続登記の義務化」が始まっています。昔と違って、放置すると罰則(過料)の対象にもなるため、「亡くなったらすぐ名義変更」が今の時代の鉄則です。 対策2:おばさんが元気なうちに「遺言書」や「家族信託」をしておく もしおじいちゃんの名義のままであったとしても、おばさんが元気なうちに「実家の名義はお父さん(Aさん側)に譲る」という内容の合意書や、将来に備えた「家族信託(かぞくしんたく)」の契約を結んでおけば、認知症を発症した後でもスムーズに手続きができました。 児島の街と、大切な家族の財産を守るために 児島地区は、古くからの横のつながりや、ご近所・ご親族の絆を大切にされる温かい街です。だからこそ、相続のトラブルで親戚関係が壊れてしまうのは本当に悲しいことです。 認知症のきょうだいがいる、名義が昔のままで止まっている……そんな状態でも、決して諦める必要はありません。一歩ずつ紐解いていけば、必ず円満に解決できるルートがあります。 「うちの実家、もしかしておじいちゃんの名義かも?」「親の物忘れが始まっていて心配…」という方は、問題が複雑に絡み合う前に、ぜひ一度お気軽にご相談ください。児島の皆さまの「円満な相続」のために、全力で伴走いたします! 倉敷市の相続・遺言・認知症対策なら 【相続円満相談室】行政書士・内川良太郎

  • 岡山地方法務局の職員の前で講演をやりました🙌ー【倉敷市】で法務局のありがたさを伝える相続円満相談室ー

    2026.07.09

    岡山地方法務局の職員の前で講演をやりました🙌ー【倉敷市】で法務局のありがたさを伝える相続円満相談室ー

    こんにちは。倉敷市の相続専門・行政書士の内川です。 おとといのことになりますが、私にとって非常に光栄で、身の引き締まる貴重な機会をいただきました。 なんと、岡山地方法務局にて、法務局の職員の皆様(相続や不動産のプロフェッショナルの方々!)に向けて、講師としてお話しをさせていただいたのです。 普段は「手続きをお願いする側」である私ですが、今回は実務の現場を知る専門家としての視点から、日頃の感謝と、法務局が果たす重要な役割について熱く語らせていただきました。 ■ 法務局の職員さんが、日本の不動産の価値を守っている 私たちが普段、安心して不動産の売買をしたり、大切な財産を次の世代に引き継いだりできるのはなぜでしょうか? その答えは、法務局の職員の皆様が、日々一文字のミスも許されない緻密な登記業務を行ってくださっているからです。 講義では、まず何よりも「皆様のおかげで、日本の不動産の価値と安全な取引が保たれています。いつも本当にありがとうございます」という、実務家一同からの心からの感謝をお伝えしました。 当たり前のようにある登記制度ですが、それを支える職員の方々のプロ意識があってこそ、私たちの財産は守られているのだと、改めて強く実感しています。 ■ 「自筆証書遺言書保管制度」は、法務局史上最高のサービス! そしてもう一つ、熱弁を振るわせていただいたのが「自筆証書遺言書保管制度」についてです。 数ある法務局の業務のなかでも、私はこの制度を「法務局の歴史の中で、一番素晴らしい、市民のための大革命サービスだ」と思っています。 これまでの自筆証書遺言といえば、「紛失してしまう」「見つけてもらえない」「書き方が間違っていて無効になる」「親族に見つかって書き換えられる」といったリスクと隣り合わせでした。 しかし、この保管制度ができたことで、 法務局が大切な遺言書を安全に保管してくれる 形式的な不備を事前にチェックしてもらえる 亡くなった後、相続人に通知が届く仕組みがある これだけの安心感が、本当に手軽な費用で手に入ります。大切な家族に想いを遺したいという市民の皆様の願いを、最も身近で確実に応えてくれる素晴らしい制度です。 職員の皆様には、「この制度のおかげで、どれほど多くの相続トラブルが未然に防がれ、救われている人がいるか」を、現場の空気感とともにお伝えしました。 ■ 終わりに:これからも倉敷の皆様の架け橋として 今回の講義を通じて、法務局の皆様が持つ「市民の財産を守る」という強い使命感を肌で感じ、私自身も身が引き締まる思いでした。 私たちは、いわば「法務局」と「市民の皆様」を繋ぐ架け橋です。 これからも、法務局の素晴らしい制度を地域の皆様に分かりやすくお伝えし、一組でも多くのご家族が円満な相続を迎えられるよう、倉敷の街で全力でサポートしてまいります! 岡山地方法務局の皆様、この度は貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。 その後、自筆証書遺言の資料を200部いただけることになり、岡山地方法務局の宣伝マンとしてポスターもいただくことになりました。 まだまだ、自分ができることをコツコツやっていきたいと思います!

  • 兄弟間の相続争いは、事前の話し合いで解決する!ー【倉敷市】で相続を円満にするためのアドバイスは相続円満相談室へー

    2026.07.07

    兄弟間の相続争いは、事前の話し合いで解決する!ー【倉敷市】で相続を円満にするためのアドバイスは相続円満相談室へー

    こんにちは。「相続円満相談室」の行政書士の〇〇です。 私は倉敷市職員として27年間、公務員として働いてきました。 その現役時代、窓口や地域の相談会などで向き合ってきた市民の皆様からのご相談は、実に3,000件以上にのぼります。 27年間、本当にたくさんの家族の形を見てきました。その中で、私が退職して「相続専門の行政書士」の道を歩む決意をした、どうしても忘れられない光景があります。 それは、役所の窓口で、昨日まで仲の良かったはずのご兄弟が、亡くなった親御さんの財産や実家の処分を巡って、激しい怒号を飛び交わせる姿でした。 「おやじは俺にこの家をくれるって言ってた!」 「お兄ちゃんばっかりずるい!私は1円ももらってない!」 役所の書類一枚を前にして、バラバラに壊れていく家族の絆。 「相続」が「争族」に変わってしまう瞬間を目の当たりにするたびに、私は公務員という立場のもどかしさと、深い悔しさを感じていました。 法律の手続きをする前に、もっと手前でできることはなかったのだろうか。 「財産」と一緒に「家族の円満」も残してほしい。そんな強い想いから、私はこの「相続円満相談室」を立ち上げました。 今回は、私が実際にお手伝いした、倉敷市連島町にお住まいの、あるご家族のストーリーをお話しします。 連島町の実家と、3人の兄弟たちの物語 数年前、倉敷市連島町にお住まいの70代の男性(Aさん)からご相談をいただきました。 Aさんは数年前に奥様を亡くされ、連島のご実家で一人暮らし。子どもたちはみんな独立し、長男は同じ連島に家を建てて住んでいましたが、次男と三男はそれぞれ県外で暮らしていました。 Aさんは大病を患ったことをきっかけに、「自分が死んだあと、残された3人の兄弟たちが、この連島の実家や遺産で揉めたらどうしよう」と夜も眠れないほど悩まれていました。 一般的な専門家なら「今のうちに遺言書を書きましょう」で終わりかもしれません。 しかし、3,000件以上の相談を受けてきた私は、書類を作るだけでは根本的な解決にならないことを知っていました。だからこそ、Aさんにこう提案したのです。 「Aさん、次の盆休みに、息子さんたちを全員連島の実家に集めて、みんなで一緒にご飯を食べながら話をしませんか。私もそこに同席します」 誰も切り出せなかった「本音」が溢れ出た夜 当日、連島のご実家に集まった息子さんたちは、最初は「行政書士が来るなんて、おやじ遺言書でも書くの?」「もしかして遺産がたくさんあるのか?」と、少し警戒したピリピリとした空気でした。 そこで私は、27年の市役所経験を交えながら、優しくこう切り出しました。 「皆さん、お父さんはね、財産をどう分けるかよりも、自分が逝ったあとも、3人の兄弟で仲良く助け合って生きてほしい。それだけを願って、今日私を呼びました。まずは、この家を将来どうしたいか、それぞれの本音を教えてくれませんか?」 そこから、堰を切ったように兄弟たちの本音が溢れ出しました。 連島に住む長男:「ぶっちゃけ、自分はもう近くに家を持っとるから、この実家を継ぐ気はない。でも、おやじとの思い出が詰まった家だから、他人に勝手に売られるのは寂しいと思ってた」 県外の次男・三男:「俺たちは遠くにいるから、連島の実家の管理はできない。兄貴に任せるしかないと思ってたけど、負担をかけるのが心苦しかった。お金が欲しいわけじゃない、おやじの気持ちが知りたいだけだったんだ」 兄弟たちはみんな、お互いを気遣うあまり、これまで「実家の相続」というタブーに触れられずにいただけだったのです。 円満な相続の正体は「遺言書」ではなく「親の想い」 その夜、Aさんは涙ぐみながら息子さんたちに言いました。 「みんな、すまんかったな。俺はこの家を、お前たちの重荷にしたくない。もし俺がいなくなったら、長男に手続きを任せて、家を売ったお金は3人で等分に分けて、それぞれの生活に使ってくれ。それが一番嬉しい」 3人の兄弟全員が「おやじ、わかったよ」と笑顔で頷きました。 その後、私はAさんのこの「想い」を100%反映した遺言書を作成しました。 ただの法律文書ではありません。付言事項(メッセージ欄)には、あの夜Aさんが語った「兄弟仲良く暮らしてほしい」という手紙のような言葉を添えました。 Aさんが亡くなられたのは、その1年後のことでした。 相続手続きの際、長男さんは私にこう言ってくださいました。 「あのとき、先生が入ってくれて全員で話ができて本当によかったです。もしあの夜がなかったら、兄弟で疑心暗鬼になって、今頃揉めていたかもしれません」 相続を揉めさせないために、生前にできること 3,000件以上の相談を通じて、私が行き着いた答え。 相続を円満に進めるために、生前にやるべきこと。それは、立派な遺言書を作ることでも、複雑な節税対策をすることでもありません。 「親が元気なうちに、家族全員で本音を話し合う場を持つこと」です。 親の口から直接「どうしてこの分け方にするのか」「これからの家族にどう生きてほしいか」を聞くことができれば、残された子どもたちが揉めることはまずありません。兄弟にとって最大の遺産は、お金ではなく「親の愛情と、これからの円満」だからです。 とはいえ、家族間だけだと、どうしても感情的になってしまったり、お金の話は切り出しにくかったりするものです。 そんなときは、27年間、倉敷の街で様々な家族の縮図を見てきた私を頼ってください。 法律の専門家としてだけでなく、あなたの家族の「円満」を守る架け橋として、心を込めてサポートさせていただきます。 倉敷市のご実家への帰省のタイミングなど、いつでもお気軽に「相続円満相談室」へご相談ください。

  • 相続での兄弟争いが起こらないと思っているのは勘違い?!ー【倉敷市】で相続を円満に進める相続の専門家は相続円満相談室

    2026.07.03

    相続での兄弟争いが起こらないと思っているのは勘違い?!ー【倉敷市】で相続を円満に進める相続の専門家は相続円満相談室

    こんにちは。 「うちの兄弟は仲が良いから、相続で揉めるなんてあり得ない」 そう断言できる方にこそ、少しだけ耳を傾けていただきたい現実があります。 悲しいことですが、相続が始まった途端、昨日まで普通にLINEをし合っていた兄弟が、一瞬にして「他人以下の敵」に変貌してしまうケースは珍しくありません。 なぜ、血を分けた兄弟がそこまで激しく争ってしまうのか。 今回は、綺麗ごとを一切抜きにして、「兄弟間で相続トラブルが勃発する本当の理由」を、AIの教科書的な説明ではなく、人間の生々しい心理から分析します。 最後には、私たち倉敷市民が今すぐ心に留めておくべきメッセージも添えました。 理由1:「平等」という言葉の解釈が、兄弟で全く違うから 法律(民法)は、兄弟の相続分を「きっちり等分(半分ずつ)」と定めています。一見するとこれ以上ない平等に思えますよね。しかし、当事者たちの本音は違います。 長男・長女の言い分:「親の面倒を近くで見てきたのは自分だ。法事の手配や、実家の維持管理の苦労を考えたら、自分が多くもらうのが当然だ」 次男・次女の言い分:「法律で半分って決まっているんだから、きっちり半分もらう権利がある。これまでの苦労は、親子なら当たり前のことでしょ?」 このように、「これまでの貢献度」を評価してほしい兄姉と、「法律上の数字」を盾にする弟妹の間で、決定的なズレが生じます。親という「絶対的なクッション」がいなくなった瞬間、このズレが一気に爆発するのです。 理由2:実家という「切り分けられない財産」しかないから 兄弟の争いを決定決定づける最大の物理的要因は、財産のほとんどが「実家(不動産)」という点です。 現金なら1円単位できれいに山分けできます。しかし、実家を文字通り半分に叩き切ることはできません。 「長男が実家を継ぐなら、その分、次男に現金を払う(代償分割)」という解決策もありますが、長男にそんなまとまった手持ち資金がないことがほとんど。 結果として「実家を売って現金にして分けよう」という話になりますが、そこに「思い出の詰まった実家を売りたくない」「自分が今もそこに住んでいる」という感情や事情が絡むと、話し合いは完全にデッドロック(立ち往生)します。 理由3:「配偶者(嫁・婿)」という、利害関係のない第三者が参入するから これが実は、現場で最も多い「泥沼化の引き金」です。 最初は兄弟2人だけで、それなりに譲り合って話し合っていたとします。しかし、それぞれの自宅に帰った後、配偶者からこんな一言を吹き込まれるのです。 「あなた、お義兄さんに遠慮しすぎじゃない? こっちだって子供の学費や住宅ローンで大変なんだから、もらえる権利は1円残さず主張しなさいよ。弱気になって損したら許さないからね」 配偶者からすれば、亡くなった親に対する恩義や、兄弟間のこれまでの思い出なんて1ミリも関係ありません。純粋に「我が家の家計に入るはずの財産」というシビアな目線で見ています。 パートナーから「頼りない」と言われたくない兄弟は、急に態度を硬化させ、裏で弁護士の知恵を借り、次の話し合いからまるで別人のように冷徹な主張を始めることになります。 倉敷市民のみなさんへ届けたい、大切なメッセージ 美観地区の白壁に代表されるように、私たちの住む倉敷市は「古い歴史や文化、そして家並み」をとても大切に守ってきた、素晴らしい街です。 しかし、だからこそ他地域以上に「代々受け継いできた、簡単には手放せない・切り分けられない古い土地や実家」が、各家庭に多く残されているという側面もあります。 「うちは普通のサラリーマン家庭だから、揉めるほどのお金はない」 そうおっしゃる倉敷のご家庭が一番危ないのです。何度も言うように、争いは「お金が多いから」起きるのではありません。「分けにくい財産(倉敷の土地や家)しかないから」起きるのです。 令和6年から始まった「相続登記の義務化」によって、国からは「早く名義変更をしなさい」とタイムリミット(3年以内)を突きつけられています。焦って手続きを始めようとして、兄弟の絆が破滅に向かっては元も子もありません。 どうか、「まだ親が元気だから」と話を先送りにしないでください。 親御さんが元気な今だからこそ、お盆や正月、家族が倉敷に集まるタイミングで、「これからの倉敷の実家、どうしていく?」と、みんなで笑顔で本音を話し合ってみてください。 残される兄弟が、これからも仲良く倉敷の街で生きていけるように。それを用意しておくことこそが、親から子へ贈る、本当の意味での「最後の遺産」になるはずです。